結核の原因と特徴は?

結核は予防接種や生活水準の向上などにより、昔に比べれば減少してきた病気ですが、近年では再度患者数が増加してきています。数週間以上続く咳、痰、発熱などの症状が特徴的な結核症(肺結核)。結核とはどのような病気なのか見てみましょう。

結核の原因は、飛沫感染・空気感染する力を持つ「結核菌」。結核菌は、結核菌を保持する患者が出す咳やクシャミの飛沫感染と空気感染です。結核菌が肺に吸い込まれ、免疫が働いて結核菌を取り囲み核をつくります。これが結核菌の名の由来です。一般に結核というと肺結核を指します。

○感染には大きく2種類あります。

・飛沫感染・・・結核に感染して排菌している人のくしゃみ、咳から感染する。

・空気感染・・・咳やくしゃみのしぶきが蒸発して空気中を浮遊する菌から感染する。

結核菌は感染してから発病するまでの期間が決まっているわけでありません。また、感染した人の全員が発病する訳でもありません。

感染した時に免疫力が低いとすぐに発病(一次結核症)しますが、健康であれば免疫システムが働くため、結核菌は息を潜め、免疫力が低下した時に活動を再開し発病します(二次結核症)。

一次結核症・二次結核症ともに、体外に結核菌を排菌している状態を「活動性結核」と呼びます。

○結核の症状は風邪や肺炎に似ている

結核の初期の症状は、咳・痰・発熱(微熱)などが長く続くのが特徴です。そのため、風邪や肺炎、喘息と混同されることがあります。悪化すると、だるさ・息切れ、血の混じった痰が出る、喀血(血を吐く)、呼吸困難といった症状が出ることもあります。

結核の感染者が咳をすると、肺で増殖した結核菌が外に放出されます。これを吸い込むことで新たな感染者が生じてしまいます。

以上のことから、咳・痰・微熱などの症状が2週間以上続いてしまったら風邪ではありませんので、レントゲン検査を受けた方が安全です。

○すぐに発病しないことも多い

ただし、結核菌に感染したとしても発病するとは限りません。免疫力の働きによって、感染者の多くは発病しないといわれています。発病するのは免疫力がもともと低い人、または、何らかの理由で免疫力が一時的に下がってしまった人です。

増殖せずに抑えこまれた菌は、体内で冬眠状態となります。そして、感染者の免疫力が落ちると再び増殖し、病気を起こすのです。これを内因性再燃といいます。最初の感染から1年以上、中には数十年経ってから発病するケースもあります。

○結核菌は肺以外に悪さをすることも

肺に入って増殖した結核菌が他の臓器に飛び火することがあります。代表的な例が、背骨に生じる「脊椎カリエス」です。脊椎カリエスは腹腔内に膿がたまって、最悪の場合は死に至ります。また、脳を保護する髄膜という膜に飛び火すると「結核性髄膜炎」を発症します。こちらも、生命に危険が及ぶ可能性のある疾患です。